小学校四年の秋、
家でごんぎつねを音読するたびに
泣いていた、あたくし。
その2年後にバレエでゴンを演じました。
私は子役で、脚本家の創作なんだけど、お母さんと一緒に過ごすところから、お母さんが撃たれて死ぬところまで踊ったのかな。
お母さんが私の手首にリボンを結んでくれて、お母さんも同じのを結んでる。
それを見せ合いっこしたりして、普通の親子の生活をしていたのだけど。
ある時人の気配を感じたお母さんが、私であるゴンを突き飛ばす。
その後背後から銃声が聞こえる…
私は突き飛ばされて袖へ向かって倒れるように走り込みました。
そっから後は大人が踊りました。
ごんぎつねのクライマックス、やっぱり最後の、兵十にゴンが撃たれるシーンが、通し稽古の度に、みんな泣くんだよね。
そして、死んだはずのお母さんがゴンを弔うために、彼岸花となって現れる。彼岸花の群生を踊ったお姉さんたちの中に、お母さんもいるんだよね。
その中でゴンは天国へ旅立つんだけど…
そのシーンを思い出すわけで。
明日明後日はそのお母さんがいっぱい溢れる、彼岸花の群生を観に行こうと思っているわけです。
秋の、彼岸花が咲く1週間だけしか味わえない、群生。娘も小学四年生…。