今週沼津へ行くことになりました。
私の野暮用です。
私には人生の師匠と呼ぶ方が4人います。
◾️3歳から高校卒業まで習ってたバレエの
佐藤典子先生
◾️私が卒業してから赴任され教育実習の指導教官としてお世話になった
杉山賀英先生
◾️吹奏楽の指導の仕方、生徒指導全般はこの人の影響を受けざるを得ない
加藤幸太郎
◾️打楽器演奏と指導の模範
百瀬和紀先生
2番目に登場した杉山賀英先生は
10年ほど前に他界されました。
その時のご縁で奥様と繋がり
話しにくい深い悩みを
たくさんお聞きしました。
その時の私にできる、先生への恩返しだと
思ったからです。
せっかく遠方へ赴くので
お久しぶりの奥様へご連絡しました。
年賀状でのやり取りは欠かしませんでしたが
今度お会いする前に
電話でお話ししたいのよと言われ
10年ぶりにお話ししました。
「お元気ですか？」
『それがそーでもないのよ。』
不穏な幕開け💦
人生にかかるストレスのうち
最も大きいのがパートナーの死だそうですね。
杉山先生と奥様は
大変仲良しご夫妻でしたので
その衝撃は、いかばかりか
当時お話聞かせていただきましたが
その他の問題も浮上したりして
困難を極めているご様子でした。
その後お孫さんもお生まれになり
今は平穏無事な生活かな？と思っていたので。
そうはうまくはいかないようです。
奥様は出しゃばるようなこともなく
家事もしっかりこなし
部屋も常に片付いていて
ちゃんとした人、という印象。
真面目で、ご本人曰く八方美人な性格らしく
大体の人と仲良くしたいタイプなのだそうです。
『昔ね主人がね！』
昔一緒に暮らしていた時代の話になると
嬉々として声が弾みます。
それは実は
カウフマンというメーカーの大太鼓のバチの
輸入取扱をしている和楽器屋さん
伊藤尚美さんも、そう。
ご主人が結婚して数年で他界されました。
今もご主人のお仕事を継承されていて
和楽器販売に日々奔走されています。
尚美さんとお話しすると必ず
私がお会いしたことのないご主人が登場します。
まるでそこにいるかのように。
主人がね！
生きていた当時の記憶が
昨日起きた出来事のようにお話しなさいます。
亡くなったことは
当然受け入れていらっしゃるけれど
やはり心のどこかで嫌なんです。
それを認めたくない。
いつも文鳥のように？
または守護霊が背後霊のように近くにいて
ご主人が見守ってらっしゃるよう。
杉山先生の奥様に言いました。
「杉山ご夫妻は仲良しだったから
ショックも大きいと思いますが
仲が悪いご夫婦の場合は
奥様がずいぶん晴れやかな顔を
していらっしゃいますよね〜」
『ほんとよねー^_^
たまに会いたいなぁって思うのよ。
ちょっとでもいいから話したいなーって
抱きしめたいなーって
思うこと、あるのよ。
どうやったら会えるのかしら。。。』
「ほんとですね、
今ならなんて言うんだろうは
私も興味があるところですよ。」
先生は好き嫌いがハッキリしてる方でしたし
とにかく泥臭くてパワフルな
今の時代にはなかなかいない
熱血漢でしたね、うちの主人と同類の。。。
杉山先生と主人は、仲良しだったようで
杉山先生が浜名高校の先生
主人は曳馬中の先生
曳馬中から浜名への
進学者数が多かったこともあり
よく合同練習を組ませてもらったようです。
歳は6つ違うのかな。
主人は気の合う兄貴として
指導方法なども共感できたこともあり
慕っていたようです。
大学生だった私は
その2人のやりとりを知る由もない。
数年後私と主人が結婚した時は
大層驚き、喜んでくれたようです。
杉山先生からは私は
気に入られていたようでしたので
折に触れ急に電話がありました。
おい、ゆきー元気か？？？
お前今何してる？
何してるって、家にいますけど。
そーじゃねんだよ
お前の仕事のこときーてんだよ。
あー、江之島高校の非常勤やってます。
おーそーか。
あのさーお前さー
沼津西高校ってところ、教えにこねーか？
という話もありました。
流産した直後のことだったので
子供が欲しかったこともあり
その話はお断りしました。
先生をサポートできたかもしれない
素晴らしいチャンスでしたが残念ながら。
その数年後に他界されました。
『ねーねーゆきさん
ゆきさんが鬱状態になってから
どのように立ち直られたの？』
先ほどの奥様との電話で
そう質問されました。
立ち直る前に
その時の状態はというと
午前中太陽の光を浴びながら
散歩していると
道路の真ん中でうずくまって
嗚咽するほど号泣するという状態でしたから
なかなかしんどかったのですが
ぼーっと過ごしました。
車の中で日向ぼっこが一番良かったです。
たくさん歩いても疲れないし
眠くもならないんですからね
ほんと困ったもんで。
昼寝もできないしね、
夜中4:00ぐらいになってようやく
2hぐらい寝てたみたいですけど
とにかく眠れなかったですよ。
がんばらないようにするのが
一番と言いますけど。
そもそも頑張るのが趣味なので
難しいんですよ。
鬱は習慣病とも言えますから。
メンタルの病気は
原因が複雑に絡み合いますから
直すのもひと苦労です。
精神科は話を聞いてはくれますが
時間限定で料金も発生しますし
なんか侘しくもなるんですね。
いつ治るのかが見えにくいので
それもしんどさを加速させます。
周りも怠けてるじゃないか？と
まともに取り合ってくれなかったり
なぜか周りから責められる(ように感じる)。
気持ちをわかってくださる同士が
見つかりにくいのも苦しい原因です。
がんばらなきゃ、と思っても
やる気が出ません。
ひたすら変なことばかり考えちゃうし
1人で家にいることに耐えられない。
かといって出かける気力もないし
友達と会って喋る元気もない。
夏によく行く近所の梨園
柴田農園のおじさまも
奥様を亡くされて数年経ちます。
なんかねー、話がしたいんだけど
同居してる娘じゃ
ちょっと違う感じがして。
そんな時に寂しいなと思っちゃうから。
俺はね、インディアカをやってるんだよ
近所の人が誘ってくれてね、
それがないと変なことばっかり考えちゃうから
碌なことがない。
たまに飲みに行ったりして
お話しできる仲間がいるのもいいね。
仲良しのパートナーを失うことは
本当に寂しいことです。
そうした人たちから話を聞く時
私は決まって否定しませんし
基本質問もしません。
黙って話し始めるのを静かに待ちます。
ただただ待っていると
ポツポツと口から糸を紡ぐように出てきます。
ポロン、またポロン
聞いているうちにそれは加速します
最後はパチンコで大当たりしたみたいに
バケツいっぱいポロポロとこぼれ落ちる。
ひたすら共感するだけです。
お話ししてくださる方は
そうすると必ず
昔一緒に暮らしていた時の話をされ
仲良しだった時のエピソードを
嬉々としてお話しされる。
肩の上に止まる鳥のように
おそらく常に
相方は見守ってらっしゃるでしょう。
そして、私、俺の心配はいらないよ。
あなた、お前の好きなように
生きればいいんだから。
私、俺のことは、気にすんな。
っていうに決まってるんですから。
大好きなパートナーが
自分のことを思って泣いてる姿を
一番辛く思ってるのは
その天国のパートナーなんじゃないですかね。
ずっと添い遂げようとしてたのに
途中離脱ごめんね。。。って
一番悔やんでいらっしゃると思うから。
人の寿命というのがあるらしいのです。
その人の今世でのお役目を終えると
寿命が来て全うすると。
私からすると理不尽に思えるそのフレーズですが
だから亡くなった人は
それで納得してるはずだと
いうことなんですかね。
残された方としてはたまんないけれど…。
私は思うのです。
相方を好きなだけ思い返して
好きなだけ心の会話をして
いつだって寄り添って貰えばいいと。
その人と一緒に生きていく。
忘れる必要はないし
そんなの無理だもん。
年数が経つにつれて美化されるし
どんどん募るしね
そういうどうしようもない感情も受け入れて
あーぁ、ヤンなっちゃうなー
って思えばいいんだと。
沼津の杉山先生の奥様から
ゆきさんとお話しすると
気持ちが軽くなるから
ありがたいのよ、と当時もさっきも言われ
あなたに会うのを楽しみにしてるわね！
と電話を切りました。
追記:最近マイブームのYouTubeタロット3択リーディングを
奥様へお勧めしましたら大当たり🎯と大好評でした。
